存在している理由

一宮でも、ほぼ新品同様なのに中古車として販売される車両があります。これが、未使用車であり、存在する理由は主に以下の2つです。

販売店が新車の販売実績を増やすため

名義登録することで車両の所有者が指定され、書類上は車両が「売れた」状態となります。販売店は新車の販売実績を増加させるために、自らを所有者として名義登録する場合があるのです。もちろん、購入した新車はそのまま中古車市場で販売します。

実は、メーカー側が販売店へ新車販売台数のノルマを課し、達成すると報奨金を出すことがあるのです。新車購入の費用がかかることや、中古車となった車両の販売価格が新車よりも安い価格になってしまうことを差し引いても、販売店は報奨金で損失を補うことが可能です。そのため、ノルマまであと少し足りないといった際に、このような形で実績を増やすことがあります。

販売店が車両の在庫を抱えないため

軽自動車は、機能に対して値段がリーズナブルに設定されています。そのため、利益を出すには大量に車両を販売する必要があります。しかし、仕入れたものの販売が追いつかず、在庫を抱えてしまうというケースも少なくありません。そのような場合、在庫の維持に費用がかかるため、販売店が名義登録を行い、改めて中古車市場へ車両を流して維持費を浮かせることがあります。

このような経緯で、ナンバー登録を完了させた中古車であるにも関わらず、実際のところは使われていない未使用の車両が販売されるのです。

なお、未使用車を購入した場合、管轄する運輸支局が同じならばナンバーを変更する必要がありません。愛知県には全部で8つの管轄区域があります。一宮ナンバーの場合、一宮市内であればナンバーの変更は不要なため手数料がかからずお得です。もちろん、希望があれば手続きを行うことでナンバーを変更することもできます。

購入する際の注意点

一宮で中古車を購入するメリットは、新車に比べて値段が安くなることや、名義登録時に発生する法定費用が抑えられることです。もちろん、軽自動車の未使用車を購入する場合も同様です。しかし、未使用車を購入する際には、注意しなければいけない点がいくつかあります。

費用面での注意点

軽自動車は、新車の値段自体がリーズナブルに設定されています。そのため、中古車とは言え、大幅な割引が難しいでしょう。車両代が安い未使用車が販売されていても、いざ見積もりを取ってみると「整備費用」などの法定外費用がかさみ、最終的に新車とあまり変わらない値段になってしまうケースもあります。また、エコカー減税などの制度は新車も対象となるため、あえて中古車を選ぶことでの節税効果はあまり期待できません。

なお、車検についても注意が必要です。中古車の車検期間は2年ごとですが、車検満了日は車両によって異なります。場合によっては、購入してすぐに車検に出さなければならないケースもあり、購入直後に予期せぬ出費が発生する場合もあるので、車検の有効期限をよく確認してから購入することをおすすめします。

車両の選択肢が少ない

未使用車は中古車のため、新車のようにオプションやカラーを自由に選ぶことはできません。希望する条件が多い場合、すべてを備えた未使用車が市場に出回っている可能性は極めて低いと考えておきましょう。

定義について

そもそも未使用車に明確な定義はなく、試乗車や展示車、キャンセルの出た車両なども含まれます。購入前に、その車両がどういう状態の未使用車なのかをきちんと確認しておくと安心です。

一宮で未使用車を探す場合、損をしないためにも値段やサービスはもちろん、車両情報を適切に提供してくれる販売店を選ぶことが重要なポイントです。

環境性能割とは

環境性能割とは、新車・中古車を問わず課される税金で、正式名称を「自動車税環境性能割」と言います。2019年10月に廃止された自動車取得税の代わりに導入された新しい制度です。自動車取得税と環境性能割の違いは、以下のとおりです。

自動車取得税

軽自動車の購入時に取得価格の2％が課税されます。

（エコカー減税で20〜100％軽減される場合あり）

環境性能割

自動車の環境性能に応じて課税されます。税率は非課税、1％、2％の3段階に区分。軽自動車税に上乗せされ、燃費がよい自動車ほど税額が安くなります。

環境性能がよいとされる電気自動車などは非課税です。しかし、中古車市場では燃費基準を満たさない年式の古い車種も販売されています。基準に満たない場合、車両購入金額が安くならず、消費税が昔に比べて引き上げられていることから、実質的には価格が上がってしまうケースもあるので注意が必要です。

具体的な環境性能割の区分と税率は、以下のようになります。

非課税となるもの

電気自動車、燃料電池自動車、天然ガス自動車（平成30年排出ガス基準適合または平成21年排出ガス基準10％低減）

以下の条件を満たすもの

• ガソリン自動車（ハイブリッド車を含む）
• 平成30年排出ガス基準50％低減達成、または平成17年排出ガス基準75％低減達成
• 令和12年燃費基準75％達成かつ令和2年燃費基準達成

非課税（1％）となるもの

以下の条件を満たすもの

• ガソリン自動車（ハイブリッド車を含む）
• 平成30年排出ガス基準50％低減達成、または平成17年排出ガス基準75％低減達成
• 令和12年燃費基準60％達成かつ令和2年燃費基準達成

税率1％（2％）となるもの

以下の条件を満たすもの

• ガソリン自動車（ハイブリッド車を含む）
• 平成30年排出ガス基準50％低減達成、または平成17年排出ガス基準75％低減達成
• 令和12年燃費基準55％達成
  上記以外のガソリン自動車（ハイブリッド車を含む）

※令和4年1月1日以降はカッコ内の税率が適用されます。

環境性能割についてより詳しく知りたい場合は、総務省などのサイトを参考にしてください。なお、軽自動車税（環境性能割）は市町村税ですが、現在は一宮市に代わり愛知県から賦課徴収が行われています。

計算方法

環境性能割の具体的な計算方法は以下のとおりです。

環境性能割の計算式

環境性能割の税額＝環境性能割の税率×取得価額

※取得価額が50万円以下の場合は課税されません。

※ローンの完済による取得には課税されません。

※相続による取得には課税されません。

環境性能割の税率は上記の「環境性能割の区分と税率」から該当するものを確認してください。

なお、取得価格とは現在の自動車の価値に相当する金額です。新車と中古車とでは計算方法が異なり、中古車の場合は以下のようになります。

中古車の取得価額の計算式

取得価額＝自動車の通常の取得価額（課税標準基準額）×残価率

中古車の取得価額は、「課税標準基準額」に経過年数に応じた「残価率」をかけることによって算出します。具体的な残価率は以下のとおりです。

軽自動車（自家用）の残価率

経過年数	残価率
1年	0.562
1.5年	0.422
2年	0.316
2.5年	0.237
3年	0.177
3.5年	0.133
4年	0.100

※軽自動車の「経過年数」は、1月1日〜6月30日までの間に取得した場合は0.5年、7月1日〜12月31日までの間に取得した場合は1年と計算します。

環境性能割の計算例は以下のとおりです。

計算例1

課税標準基準額	170万円
環境性能割の税率	1％

経過年数7ヵ月の中古軽自動車の場合、

「課税標準基準額170万円×残価率0.562＝取得価額95万5,400円」

「環境性能割の税率1％×取得価額95万5,400円＝環境性能割の税額9,554円」

計算例2：免税

• 課税標準基準額：250万円
• 環境性能割の税率：1％

経過年数3年11ヵ月の中古軽自動車の場合、

「課税標準基準額250万円×残価率0.100＝取得価額25万円」

取得価格が50万円以下のため0円（免税）

計算例3：免税

電気自動車の場合

環境性能割の税率が非課税のため0円（免税）